しゃべり足りない
今後のキャリアをどうしたものか。
ここしばらくはフリーランサーとして、翻訳や校正の仕事を家で行なっている。
校正の仕事を始めてから数ヶ月が経ち、ありがたいことに最近、知らないクライアントからお仕事の話をいただくようになった。
とはいうものの、新規の仕事は契約するつもりはない。
なぜなら、外に出たいからだ!!!
家にいると好きな時間に仕事して。
好きな時間にごはん食べて。
好きな時間に休憩できる。
お昼寝だってできる。
お昼ごはんを食べながら、映画を観ることもできる。
悠々自適な生活を送っている。
傍から見たら羨ましがられそうな環境にいるわけだが、そんな生活にもデメリットがある。
それは、他人とまったくしゃべらないことである。
クライアントとのやり取りはメッセージのみなので、話し相手は夫しかいないのだ。
その夫の帰りが遅くなるとなると、それはもう大変。
一日に話す文章はほんのわずか。
病気になってから健康番組をよく観るようになったのだが、「一日の中で話す時間が短いと、アルツハイマーになる」という情報を得て、ビクビクと怯えている。
予防法として「音読」が取り上げられていたので、なんでも音読するようにはしているが、それだけではしゃべり足りない。
最近、無性に対話したい欲が湧いている。
スーパーの店員さんや図書館員との言葉のキャッチボールが、私の生活の中でかけがえのないものとなっている。
「カード払いでお願いします」
「あ、袋はいらないです」
「予約した本を取りに来ました」
「この本、延長したいんですけど」
そんな2つや3つのささやかな言葉のキャッチボールに気分が高揚するようになってきたので、だいぶ重症ではないかと思う。
会話は、自分が発言したことに対して、相手からどんな返答がくるのかわからないから面白い。そう思うようになった。
校正の仕事も翻訳の仕事もやめるつもりはないので、副業のできる仕事を探してみよう。